あるスパイの告白―情報戦士かく戦えり


 

松本 修

1320円

2024年4月17日

四六判/並製

164

978-4-8096-8699-3

内容紹介

Contents Introduction

公刊資料を処理することによって、対象国の意図や能力を考察・分析する。こうした情報活動は、教科書を通り一遍読んだから即出来るものではない。数十年にわたる地道な努力の繰り返しと試行錯誤の結果、何とか会得した「奥義」がものを言う世界で、「知恵の戦い」の現場であった。これは“007のいない情報活動”に関する記録である。

誰も皆、情報を重要というが、誰も情報を重視していない。
これが、四半世紀にわたり情報活動に携わった私の結論である。防衛省・自衛隊において、ひいては日本政府、日本人という民族が抱える問題点であろう。しかも、様々な改革が試みられながら、一向に改善がみられない。これは、日本の文化に起因する問題なのか、日本人の気質によるものなのか。あるいは情報に係わる機構や制度の問題なのか。在職中も、そして退職後も抱き続ける疑問となっている。(本文より)

著者プロフィール

Author Profile

1961(昭和36)年 東京都生まれ、幼少期は群馬県安中市で育つ
1980(昭和55)年 埼玉県立浦和高等学校卒業後、東京外国語大学中国語学科入学
1984(昭和59)年 大学卒業後、陸上自衛隊幹部候補生学校(福岡県久留米駐屯地)入校、
          同校卒業後第8通信大隊(熊本県北熊本駐屯地)配属
1987(昭和62)年 調査学校(東京都小平駐屯地)入校
1988(昭和63)年 同校卒業後、陸自中央資料隊(東京都桧町駐屯地)配属
1997(平成 9)年 新設の防衛庁情報本部分析部(東京都市ヶ谷駐屯地)配属
2003(平成15)年 分析部中国担当分析官就任
2012(平成24)年 防衛省退職、軍事アナリストとして活動開始
2018(平成30)年 『情報戦士の一分 ある自衛隊分析官が歩んだ道』刊行
2020(令和2)年 さいたま市立日進北小学校勤務(スクールサポートスタッフ)
2021(令和3)年 日進北小学校退職、同日進小学校勤務(学校地域連携コーディネーター)
2023(令和5)年 日進小学校退職、現在に至る