山の辺の道に夕日が映える


歴史・社会・政治

山の辺の道に夕日が映える

令和天皇即位にエールを贈る

 

杉森暢男

1,650円

2019年10月29日

四六判・並製

582

978-4-8096-7892-9

内容紹介

Contents Introduction

第一巻 『【発生篇】スサノオの命の神話』(国家成立以前一九八九年出版、新典社)

第二巻 転換篇(本書の前篇部)
 序説 古事記神話への手がかりとなる方法論 ―波動への共鳴
  第一章 日本の古典の認識論 ―波動の働き
  第二章 波動認識論 ―波動としての現象をどう捉えたらよいか
  第三章 神話の二元論的構成 ―救済のエネルギーと破滅のエネルギー

 転換篇 天照大神の照り映えるエネルギー
  第一章   葉がざわめく時の祝福
   第一節 古事記的意識の流れ ―神学的浄化の作用
   第二節 万葉的意識の流れ ―心理的浄化作用
   第三節 「葉」の振りによる呪法
   第四節 羽の振りについて
   第五節 風に期待する生命力
  第二章 悪霊を払う時の弓矢の働き ―出雲は予兆としては吉か凶か
   第一節 出雲の由来
   第二節 弓で悪霊を払い国の内部を固める
   第三節 矢で霊威を払い国勢を外に向かって振るう
  第三章 万葉からみた英雄の心理
   第一節 日本の古代心性の心理的な背景
   第二節 古代心理の分類の万葉的項目
   第三節 大国主の命と倭建の命の人格の違い
   第四節 倭建の命を記述する古事記と日本書紀の違い
  第四章 国に権威を与えた青銅器 ―銅鐸は大国主同士の対決の中でどのような役割を果たしたか
   第一節 国の境界地帯としての原
   第二節 境域を画定していた銅鐸
   第三節 青銅器に衝撃を与えた鉄剣

第三巻 総括篇(本書の後篇部)
 総括篇 神としての大国主の命 ―破滅と救済のエネルギー
  第一章 神話における海の役割 ―少名毘古那神はなぜ海からきたのか
   第一節 イオンの働きを前提にしたスクナヒコナの神 ―大国主の懐古性はどこからきたのか
   第二節 イオンの波動の意味
   第三節 貝に込められた海のエネルギー
   第四節 海中の神を求めて潜る
  第二章 イオンに対する感性 ―スクナヒコナの神に対してどう対応したか
   第一節 受け入れる側の心身の姿勢
   第二節 超音波の働き
   第三節 呪能の基をなす自然
  第三章 神々の体系 ―期待される発生的状況
   第二節 山における神の顕現について ―万葉人にとって「心」とは何であったか
   第三節 海における神の顕現について ―万葉人にとって「神」とは何であったか
   第四節 折口信夫の神
  第四章 出雲における祭礼 ―大国主の命の魂の恐怖を鎮める
   第一節 しぶきを受ける・高層建築 ―祭式a・b・c
   第二節 出雲における祭礼・神火 ―祭式d・e・f
   第三節 みそぎをする・神官 ―祭式i・j
 第五章 国譲り ―大国主の命の死を迎える
  第一節 大国主の命の国譲りの意図
  第二節 古事記以降の大国主の命の鎮魂の祭式
  第三節 パターン文化の変遷 ―大国主の命を神としてどのように位置づけるか
 第六章 地域の鎮魂 ―万葉人にとって「国」とは何であったか
  第一節 振る里から古里へ ―基礎領域の変貌
  第二節 クニから国へ ―大国主の名称に表された時代の変貌
  第三節 大国御魂の神社の成立へ

万葉仮名の読みの問題点 ―万葉の中心概念を正常化させるために