日記帳
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honto内容紹介
Contents Introduction
本文「おふくろ」より
そこにはほのかな血の気のあるおふくろの顔があった。
そっと額に手を当てるとふんわりと暖かさが手に伝わってくる。そんな額も少しずつほとばしりが覚めていくようであった。ついに九十二年もの営みの灯が消えようとしていた。おふくろよ、安らかにあれ、こころ安らかに天国へ旅立って行くのだね。今度はまた新しく命を繋ぐ子供達、今度は私達が親になるのだね。
九十二年いっしょに生きてきてありがとう。