東洋出版株式会社

｢ドイツ語を読む」と云うことから、更に一歩進んで「ドイツ語で自分の考えを発表する力」を養いつつ、豊富な練習問題を活用して学生のドイツ語表現力の訓練に役立つよう編集した。内容はドイツの一家庭を通して現代のドイツの市民生活の一面を紹介している。

本書では、まず、基本文型を取り上げて、やさしい文法の説明をつけ、これにテキストと対話および練習問題を加えることによって、ドイツ語が楽しく学べるように考えた。文法の説明では、基本的な知識が習得できるように配慮し、各課にドイツや日本についてのテキスト（単文）と、それに基づく会話を加えた。さらに練習問題では、文法事項の練習の他に、独文和訳５題と和文独訳３題を用意した。現代では、読み書く能力とともに、聞き話す能力も必要なので、文法で習った事項がすぐに応用できるように配慮した。

できるだけコンパクトで親しみやすいドイツ語読本を意図して編まれた本書は、Dr. G. A. Pogatschnigg 協力の吟味された平易でやさしい文体と楽しい内容を選び、愉快なカットを配した。左のページに読物、右のページには簡単な文法事項を配し、12課すべてを見開きにおさめ能率的に学習できるように心がけた。

永年ドイツ語教育に深い関心を持ち続けて来た著者が、筋の通った多様性とゆとりある構成を主眼として編まれた文法読本である。基本文型はあくまで平明な文でくりかえされるようにし、全14課を簡潔な文法事項と見開きにして学びやすいようレイアウトし、親しみのもてる教科書にした。また、内容の万全を期すため、ドイツ人講師H. Hennemann 氏に校閲をお願いした。

平易な表現から出発してドイツ語独特の表現を無理なく理解して進められるよう考慮し、学生の年齢に対応した楽しい内容を盛り込んだ。第Ⅰ部では、日本人がドイツで生活する際のシチュエーションを設定し、第Ⅱ部では、読解力をつけるための、いろいろな面白い読み物を配した。文法説明は丁寧であり、Übung に配したカットも楽しい。H.J.Knaup 氏のご協力を受けた。

西ドイツのほぼ中央にある静かな地方都市マインツの話題を中心に、学生の学習意欲を刺激するため、多彩な内容を盛り込んだ読本である。ドイツの学生生活、社会機構、そして地域の人々の風俗、習慣、文化、歴史等を紹介し、現代ドイツ語が自然に覚えられるよう配慮した。文法事項も重要なポイントを押さえつつ平易な説明を配した。

本書は、時間数の少ないクラスでも１年間でひととおりのドイツ語のアウトラインをつかむことができるよう編まれたものである。文法事項は必要最小限のものに絞り、Lesetext も文法事項を確認する程度にとどめた。教室内での説明だけで、ある程度の内容が理解できるようにとの思いから、本文中随所に練習を入れ、その都度確認できるようにした。また高専や高校での使用を考え、使用語彙にも配慮し、説明も工夫を凝らしている。

本書は、前半は平易な会話文、後半は書き言葉もとり入れて構成しています。また、ドイツ語だけでなく、ドイツ語圏の文化や社会事情などに関心をもてるように工夫しました。なお、「発音」のところの単語例は、ほとんどが後の課に出てくる基本語ばかりです。

「学習者がドイツ語を《しゃべる・聞く》楽しみを体験できる」。そんな願いを込めて編纂した教科書です。

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