東洋出版株式会社

フォンターネの浩瀚な『周遊記』から民間伝承、伝説に焦点をしぼる。さらには数々の歴史的事件等の記述への関心を喚起させるフォンターネ入門書。

ゲーテが民謡をどう考えていたかを、ゲーテの詩を素材として検討した。さらに「歌曲」との関係、詩のリズム、リート一般をも検討した。日本図書館協会選定図書。

世紀末文化を、都市論、心理学、建築、オペレッタ、文学、ユダヤ人問題等の視点から、万華鏡の様に俯瞰した本書は、流行的で皮相な世紀末のとりあげ方とは異なった斬新な照射によって対象を浮かびあがらせた。

昭和58年、59年、61年、62年まで４回にわたって関西ゲーテ年鑑に発表されたものである。第１部有機的世界観、第２部『ファウスト』と『ツァラトゥストラ』。完結編は、63年の遺稿である。

収められた論文類は、シュトルム文学に潜む様々なアスペクトをそれぞれの視点から論じたものである。シュトルム文学理解への手掛かりを提供し、文学研究への新たなる関心を呼び覚まし、鑑賞へと誘う。

「引用句」とは光となり影となって文学伝統を形成していく曲者である。従来脇役であった引用句を主役に据え、様々な働きと真価をヨーロッパ乃至ドイツの文学現象の中で実地に分析した学殖あふれる名著。

「美しい生」の使者である天使の来訪を受けて、本来の精神に目覚めた詩人が、生の根源的な形姿を、豪奢な絨毯に織りこまれた人生模様のように描き出す。詳細な訳注・年譜・解説付き。

憂愁と甘美さとが名状しがたく融合した、不思議な音楽の余韻。結ばれそうで結ばれない男女の心のたゆたいを、移りゆく季節の風物に託してうたう抒情の精粋。